No.76 (ヨーロッパ人の対外進出)  : 

「インド航路と新大陸はそれぞれどのように『発見』された?」

ポルトガルはアフリカ南端の喜望峰経由でインドへの貿易航路を確立(1498、
ヴァスコ=ダ=ガマによる)し、コロンブスはスペインのイサベル女王の支援で
トスカネリの地球球体説を信じ、インドを目指して西に航海した結果サン=サル
バドル島に到達(1492)。新大陸経営の糸口となった。翌93年の教皇子午線で
は教皇が、翌94年のトルデシリャス条約では両国が、世界分割の線引きを行い、
後にブラジルがポルトガル領になる根拠となった。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
我が国にも通商とカトリック布教のために来航する、ポルトガル人やスペイン人
(「南蛮人」)の対外進出や、「アメリカ大陸におけるヨーロッパ史」の始まりについ
て、大きな関心を持って学習に臨んでいる。

思考・判断:
インド航路開拓はポルトガルが、新大陸経営はスペインが、それぞれ先駆けとし
て中心的な役割を担ったことについて考察している。

資料活用の技能・表現:
アメリカ大陸を含めた世界地図上に、ボルトガル・スペインそれぞれによる対外進
出の拠点を示すことにより、「大航海時代」の始まりについて地理的に把握してい
る。

知識・理解:
レコンキスタの延長としての側面を持つ対外進出を担った、カトリック的絶対王政
国家のポルトガル・スペインの勢力拡大や主要な航海者・探検者について、基本
的な知識を身につけている。